2021年2月26日

おだやかなひとときのお供にこのダブを ~Good Good Dub By BLUNDETTO~ (2021 Release)


ダブの上にラテンのフレイヴァーをうっすらとふりかけたような? そんな雰囲気の音楽です。作者はフランスのフランデットというクリエイター。ゆったりとした、おだやかな空気が全体に流れ、南国のあたたかい地域へ連れて行かれる感覚を覚えます。

ルーツ寄りの重量感のあるダブというより、ソウルやラテン、はたまたファンクなどのクリエイターが作るダブといった趣。毎日のリラックタイムに、チルアウトタイムにぜひどうぞ。南国のリゾート地へ行けますよ。

2021年2月25日

この美しいフォークトロニカは永遠に…… ~Parallel By Four Tet~ (2020 Release)


まったく才能はおとろえず……といった感のある、イギリスのクリエイターであるフォー・テットの作品。約26分という長尺のアンビエント風の曲からスタートするこの作品でも、神秘的と言いますか、幻想的と言いますか、そんなフォー・テットらしい美しい音楽を存分に聴くことができます。

2曲目以降はエレクトロニカとミニマル・ハウスやディープ・ハウスを重ね合わせた曲、そしてまどろむようなアンビエントを展開し、いい夢を見させてくれます。最初のリリースが1998年で、この作品をリリースしたのが2020年。20年たってもこんなに美しい音楽を作れるとは、いやはや素晴らしいです。

2021年2月17日

毎日の暮らしの中にこのビートを ~sofaking by GeminisAzul~ (2020 Release)


天気のいい休日の午後のBGM? ウトウトとしながら眠りに落ちていくような……、そんな心地よさを覚えます。音楽のスタイルとしては、少しかすれた古めかしい音とボヤけた音色のビートが重なり合う、ゆったりとしたテンポのインストゥルメンタル・ヒップホップです。

作者はGeminisAzulなるビートメイカー。名前はジェミニスアズールと読むようです。この音楽に心地よさを感じるのは、わたしの平凡な日常にフィットするからなのでは?と思います。ここで鳴っているのは日常。日常の生活を心地よいものにしてくれる音楽です。

5曲目「気の抜けたレモンサワー」という曲名……。いいじゃないですか、この曲名。本当に気が抜けたように感じさせる音の心地よさもいい感じ!

2021年2月15日

クールなたたずまいのディープ・ハウス/テック・ハウス ~IF U WANT IT By park hye jin~ (2018 Release)


熱を帯びないささやくような歌声と、余分なものがない研ぎ澄まされたディープ・ハウス/テック・ハウス風のトラックが絡み合う楽曲が並ぶ作品。クールです。これをクールと言わずして、何をクールと言いましょうか。

作者は韓国のパク・ヘジンという女性アーティスト。クラブのフロアでかかるというよりも、クラブのフロアの喧騒や都会の喧騒から離れ、静かな空間で鳴る音楽であるように感じます。

2021年2月13日

気持ちのいいディープ・ハウスとディープ・ミニマルを自宅で ~RA.747 Kabuto~ (2020 Upload)


自宅で聴くのにぴったりの、いい意味で……、いや、最高の?BGMになるディープ・ハウスとディープ・ミニマルを流れるように繋いだDJミックス。日本人DJのカブトが音楽メディアであるレジデント・アドバイザーのポッドキャストに提供したものです。

新型コロナウイルスの影響で多くのクラブが営業していませんが、そんな暗い雰囲気はないかのような、ポジティブな雰囲気を感じます。そして高くもなく低くもない、ちょうどいいテンションが続くのが何よりもいいところ。このテンションとあとは長さ、これはポッドキャストとしてベストなのでは? 最後まで気持ちよく聴けます。

2021年2月11日

電子音楽のフィールドを華麗に鮮やかに舞うように…… ~Let's Go Out By BellaBoo~ (2020 Release)


色気があって、なまめかしい、そして端正でしなやか……。そんな雰囲気を感じます。ディープ・ハウスを軸にしてブレイクビーツやエレクトロニカあたりまでを収めたような、スウェーデンの女性クリエイターであるベラ・ブーによる作品です。

いかにもダンス・ミュージックといった感じ4つ打ちの曲もありますが、リズムやBPMにとらわれずに様々なエレクトロニック・ミュージックを行き来する様子が実に鮮やか。ミニ・アルバムとして販売していますが、フル・アルバム並みの聴きごたえのある作品に仕上がっています。

2021年2月3日

日本のチルアウト/バレアリック・ミュージックの先駆者の素晴らしさを存分に ~20 Years Live Citrus By Calm~ (2020 Release)


エレクトロニカ、ダウンテンポ、バレアリック、ジャズ……、といったあたりを横断する、いや、もっと広い範囲に渡るでしょうか……。日本人クリエイター、カームのライヴ・アルバムです。ゆったりとしたテンポで余裕たっぷりに、空に昇るような大らかな演奏を聴くことができます。

何よりも素晴らしいのは緊張と弛緩のバランス。チルアウト寄りの音楽、そして全11曲で2時間超えというヴォリュームの作品の中でありながらも緩むことはなく、最後まで一本の筋がびしっと通った音楽を堪能できます。たゆたうような心地よさの中に程よい緊張感がある、という感じです。

活動20周年を記念したライヴの模様を収録したもので、それにふさわしく、カームの音楽の素晴らしさが隅々まで行き渡っています。カームの音楽が好きな人にも、まだこの音楽に触れたことのない人にも届けたい作品です。