2018年9月30日

休日の午後に、秋の夜長に、このピアノ作品はいかがでしょうか ~Unwind By Takumi Kaneko~


やわらかくて心地よいそよ風のように、ほんの少しの冷たさが気持ちよく感じられる夜風のように……。そんなふうに響くピアノを聴かせる、クロマニヨンのキーボーディストである金子巧が2013年にリリースしたソロ作品。今日聴いていたらあまりの心地よさにハートをキャッチされたため、取り上げました。

金子が奏でるピアノ1台のみで作られた曲が並んでいます。ジャズ、もしくはポスト・クラシカルといったあたりにカテゴライズされる音楽でしょうか。休日の午後に、夜寝る前に、どんなときでも心を落ち着かせてくれる、おだやかなピアノの音を堪能しましょう。




2018年9月29日

夏は終わったけど、こんなフォーキー・ソウルを、メロウ・ソウルを ~真夏の海 By MARTER~


今年の夏を思い出しながら聴くか、もしくは来年以降の夏に聴く、そうしましょうか、この曲は。日本人マルチ・クリエイター、マーターがリリースしたシングル作『真夏の海』でございます。

夏のうだるような暑さではなく、海辺でやわらかい心地よい風を受けているような、そんな気持ちにさせる曲に仕上がっています。フォーキーな響きのアコースティック・ギターの音、そしてちょっと鼻にかかったようなマーターの歌声が気持ちいい。メロウ・ソウルと言いたくなる曲です。


2018年9月27日

妖しげな、不思議な旅へと誘うビート ~Magical Mystery Set by Dday One~


モクモクとしていて……、うーん、煙たい……。思わずそんな言葉をもらしそうになるDJミックスを、ロサンゼルス出身のビートメイカー/DJであるディーデイ・ワンがユーチューブにアップしていました。

この言い方はちょっと古いかなと思いつつも、アブストラクト・ヒップホップと表現したくなる、ダークな色彩の曲を中心にした作り。『マジカル・ミステリー・セット』というタイトルだけあって、ミステリーの世界に引き込んでいくような妖しげな雰囲気が全編に広がっています。



Track list:

00:00 Dday One - Still The River Runs (Revisit O.S.T, Late 2018)
02:37 Gone Beyond & Mumbles - Knight in The Panther's Skin
06:08 Dday One - Fraction of One (Demo)
07:57 Time Machine - Things I Like To Do
10:40 Lex (de Kalhex) - Distant Present
13:02 Dj Krush - Meiso (Dj Shadow Remix)
15:46 Cut Chemist - I Got A Weapon
17:07 Dj Yas - 白昼夢 (Daydream)
18:24 Dextah - I Can't Handle Dischord / W Villian Park - Regretz
19:30 Lex (de Kalhex) - Silent Soul (Part 2)
20:53 Raita Danjou - 病まない銃声
22:00 Inner Science - Thing
22:58 Pete Flux & Parental - 6: 30
24:41 Future 3 - The Boy From West Bronx
26:02 LTF - Groove Habits
26:24 Dday One - Nigeria Soil
29:34 The Midnight Hour - Redneph in B Minor
33:14 Bobby McFerrin - Them Changes
35:20 Flex Mathews & Damu The Fudgemunk - Deadin The Weight
38:40 Busdriver feat. The Underground Railroad Band - Right Before The Miricle
43:54 Sunbirds - I Don't Need

2018年9月25日

幸福感溢れるアンビエントに……、どっぷり浸かりましょう ~Ceres By Saariselka~


約17分間続く心地よい浮遊感に……、ぜひ、浸ってください。このアンビエントはどんな気持ちのときでもいい夢を見せてくれるはず。ふわりと浮き上がる電子音の上を、エレクトリック・ギターと思われる清らかな音が気持ちよさそうに泳いでいます。

マリエル・V・ヤコブソンズ(女性)とチャック・ジョンソン(男性)というふたりからなる、サーリセルカと名乗るオーストラリアのユニットがこの曲を届けてくれました。この曲の心地よさといったら、もう……。ほんのりとあたたかい音が体をやさしく包み込みます。


2018年9月20日

静かな夜にはこのヒップホップを、このジャズを ~Strawberry Moon By Takatsuki Experiment feat. SWING​-​O, Yuko Takahashi, and Rachel Fukushima~


静かな夜のヒップホップ、静かな夜のジャズ。そのどちらとも言える音楽。ウッドベースを弾きながらラップをするタカツキとSWING-O(ピアノ)、そして高橋結子(パーカッション)がここで奏でるのはそんな音楽……、簡単に言うとジャジー・ヒップホップです。

3人は淡々と、ゆったりと、散歩をするようなテンポで音を奏でています。音の質感はしっとりとしていて、音のひとつひとつが心臓の鼓動にそっと寄り添うかのよう。静かな心地よい夜風に吹かれている感覚を覚えます。

1曲目から9曲目はインストゥルメンタル。10曲目「You and Me」にはタカツキのラップとレイチェル・フクシマのヴォーカルが入っています。




2018年9月15日

静かな夜に寄り添う、シカゴで生まれたヒップホップ・アルバム ~CARE FOR ME By Saba~


ダークなチャンス・ザ・ラッパーと言いますか……。そのチャンス~も参加したシカゴ出身、1994年生まれのMCであるサバによる作品です。チャンス~が陽なら、サバは陰、そう言ってもいいかもしれません。

ジャケットの色彩によく似た、暗い色彩の音を基調にしたヒップホップ・アルバムではあるのですが、その暗さの中にはやさしさが、ネオ・ソウルゆずりと思われるぬくもりがあるように感じます。

そして重たいリズムはほとんどなく、刻まれているのはしっとりとした質感の低く沈み込んでいくリズムが中心。その上にピアノやエレクトロニクスをうっすらと重ねた、静かな夜を思わせるトラックが並んでいます。

言葉の数がわりと多く、言葉を詰め込んでいくスタイルのサバのラップはポエトリー・リーディングに近い瞬間も。聴いていると、何かを語りかけられている感覚を覚えます。静かな熱を持った美しいヒップホップ……、と言っておきましょう。






2018年9月12日

どこかなつかしさを感じさせる……、アンビエント・トラック ~Meditation : Pause to wonder By Norihito Suda~


古いピアノをポロンと鳴らして、その音の粒をきれいな電子音の上に散りばめたような……、そんなアンビエント。京都のクリエイター、Norihito Sudaによる曲です。美しく、そしてどこかなつかしさを感じさせます。

なつかしさを感じさせるのは、家の物置に置いてあった壊れたピアノを鳴らしたような雰囲気が、音にあるからでしょう。この音がほんのりとあたたかく、この曲を聴いているとき、心地よい空気に包み込まれる感覚を覚えます。



2018年9月7日

酩酊感を運んでくる艶めかしいビート ~FACE THE MUSIC By GREEN ASSASSIN DOLLAR~


あいもかわらず、こんなにもかっこいいインストゥルメンタル・ヒップホップを届けてくれました。日本人ビートメイカー、グリーン・アサシン・ダラーがサウンドクラウドにアップしていた音源です。

ダーク、かつ、ダスティな雰囲気を漂わせる、ローファイな質感の音を基調にしたヒップホップの中に、ソウルやR&Bから抽出した甘さや艶めかしさを溶かし込んだような感じ? チルアウトして、そして酩酊がやってくる……。そんな音楽です。



2018年9月6日

真夜中のインストゥルメンタル・ヒップホップ ~late night vibes 2... By Chillhop Music~


しっとりと、そしてまったりと……。そんなインストゥルメンタル・ヒップホップが続いていく、オランダのチルホップ・ミュージックなるレーベルがユーチューブにアップしていたDJミックスです。

ここにあるのはまさに真夜中のヴァイブス。夜、家で聴くのにちょうどいい音楽です。どうしたってジャジーという言葉を使いたくなるほどにジャズのテイストを絡め、おしゃれにまとめ上げているところもいい! 今夜はこれを聴きましょう。



2018年9月3日

休日の午後に届ける、ジャズを絡めたインストゥルメンタル・ヒップホップ ~Isolated Planet By tajima hal~


ようこそ、まどろみの世界へ……。ジャズ、それもイージー・リスニングに分類されそうな、ユルめのジャズを絡めたインストゥルメンタル・ヒップホップがまどろみの世界へと導きます。ここで展開されているのはそんな音楽。日本人ビートメイカー、タジマ・ハルの作品です。

ビートが、その上に乗る音が、眠りと目覚めの間で鳴っているかのようにおだやかに、たゆたうように流れていきます。すべての音が午後のやわらかい日差しのようにほんのりとあたたかい。天気のいい休日の午後に聴いてみてはいかがでしょうか。