2022年10月25日

美しい情景を描くミニマル・ハウス ~Sam Prekop and John McEntire By Sons Of~ (2022 Release)


ポスト・ロックの大物2人――ザ・シー・アンド・ケイクのサム・プレコップとトータスのジョン・マッケンタイア――の共作である本作は何とも美しいミニマル・ハウス! この2人による作品ということが分からなければ、エレクトロニック・ミュージックのクリエイターの作品と思うかもしれません。

ゆったりとして、牧歌的でもあり、ダンサブルなところはほとんどなし。そういう意味ではミニマル・ミュージックと呼ぶべきでしょうか。きらめくような電子音と転がるようなリズムが美しい情景を描いていきます。仕事や作業をするときのBMGに合いそうな気がします。

2022年10月17日

1973年のボブ・マーリー ~Capitol Session '73 By Bob Marley & The Wailers~ (2021 Release)


いまさらボブ・マーリーかよと言われそうですが、ボブ・マーリーです。タイトル通り、1973年にハリウッドのキャピトル・レコード・タワーで行ったセッションの模様を録音したライヴ・アルバム。

ごつごつとした質感の装飾のない無骨な演奏、そして包み込むようなあたたかみと鋭い切れ味が混ざり合ったようなマーリーの歌声がクール! ザラついたキーボードの音が滑り込むようにして鳴ってスタートする5曲目「バーニン・アンド・ルーティン」の緊張感にシビれます。



2022年10月13日

南国の夜のおだやかな風に吹かれて ~Here Alone By Matthieu Beck~ (2022 Release)


ほがらかな雰囲気のユルいダブ、もしくはポップなバレアリック? 聴いていると、ほんのりとあたたく、湿り気のある南国の夜の風に吹かれている感覚を覚えます。気持ちはおだやかになり、心地よくトリップして、何かをすることがおっくうになってしまいそうです。

作者はマシュー・ベックというイギリスのクリエイター。落ち着いたリズムのドラムの上でキーボードやフェンダーローズ、フルートなどの楽器の音が気持ちよさそうに踊っています。リラックスのひとときにぜひどうぞ。

2022年10月1日

ハルカ・ナカムラが描く、ヌジャベスが残した美しい旋律の続き ~Nujabes PRAY Reflections By haruka nakamura~ (2021 Release)


ハルカ・ナカムラが奏でるピアノの旋律が美しく浮かび上がり、そしてその余韻を残したまま、切なさも一緒に残して消えていく……。ヌジャベスが残した美しい旋律が見え隠れしながら、ナカムラらしさもしっかりと刻み付けられています。

一言で言えばヌジャベスの曲をカバーしたカバー・アルバム。特定のジャンルにカテゴライズするのであればポスト・クラシカル、もしくはニューエイジでしょうか。しかしそれだけで終わるのはあまりに雑すぎる、丁寧に、丹念に作りこまれた作品です。