2021年5月19日

暗闇の中に光を、寒さの中に温かさを ~In Praise Of Shadows By Puma Blue~ (2021 Release)


暗闇の中でほんのりと光る灯火のようなソウル・ミュージック。ダークな印象を受けますが、それよりもほんのりとした温かさを感じます。イギリスのジェイコブ・アレンなるクリエイターのソロ・プロジェクトであるプーマ・ブルーの作品です。

ネオ・ソウルとジャズにうっすらとアンビエントを絡ませた、しっとりとした質感のトラックの上に、ささやくようなヴォーカルが乗る曲が中心。静かでおだやかないいムードが続いていきます。夜の静けさの中にゆっくりと染みわたっていく、夜のサウンドトラックといった趣です。



2021年5月17日

平熱のイーヴン・キックが生む心地よい空気 ~Information (Redacted) By Galcher Lustwerk~ (2021 Release)


淡々と続く4つ打ちのリズム……。その淡々としたリズムが生む、平熱の空気が心地よく感じられます。ビートダウン・ハウスっぽい曲やダブ処理を施したようなハウスを中心にした全19曲で構成される、アメリカのクリエイターであるガルチャー・ラストワークの作品です。

本作は『インフォメーション』という作品のインストゥメンタル・ヴァージョンで、ヴォーカルを排除したことによってなのか、必要最小限の音だけで成り立っている印象を受けます。ゆえに、しんみりとした雰囲気を感じたり、寂寥感みたいな感覚を覚えたりする瞬間も。何をするでもない、ただボーッとするときに聴くのにちょうどよさそうです。

2021年5月9日

アンビエント寄りのジャズと共に穏やかな時間を ~My Garden By John Carroll Kirby~ (2020 Release)


以前このブログで取り上げた、アメリカのキーボーディスト/ビートメイカーのキーファーによる「ビトゥウィーン・デイズ」と併せて聴きたい作品。ここでも心地よいピアノを聴くことができます。こちらも同じくアメリカ出身のジョン・キャロル・カービーというキーボーディストの作品です。

キーファーがヒップホップ寄りのジャズなら、カービーはアンビエント寄りのジャズ。ややポスト・クラシカルに近いところも。穏やかな空間をきれいなピアノのメロディが流れていきます。天気のいい休日の静かな午後……、そんなときに合いそうな作品です。

2021年5月7日

心和むピアノのメロディ ~Between Days By Kiefer~ (2021 Release)


朗らかかつ穏やかな、ジャジーなピアノを聴かせる、アメリカのキーボーディスト/ビートメイカーのキーファーによる作品。ヒップホップ好きが好きになりそうな、こじゃれたジャズを展開しています。

全8曲でトータルタイムが約25分という作りで、すっきりとコンパクトにまとまっている印象を受けます。時に硬質に打ちつけるように、時に柔らかく弾むように響くピアノの音……。この音に心が和みます。