2017年5月18日

優雅なジャズとクールなヒップホップの共演 ~Ahmad Jamal 'The Awakening Mix' by Chris Read~


ナズの『イルマティック』に収録されている「ワールド・イズ・ユアーズ」の元ネタの作者。……ということで、この方のことを知ったヒップホップ好きの方はけっこういるのではないでしょうか。私がそうなので、こう書いてみました。この方……というのはアメリカのジャズ・ピアニスト、アーマッド・ジャマルです。

今回取り上げたのはアーマッド・ジャマルのアルバム『ジ・アウェイキング』の収録曲と、そのアルバムの収録曲をサンプリングして作った曲を使ったDJミックス。イギリスのDJであるクリス・リードがミックスしています。

クリス・リードはア・トライブ・コールド・クエストやピート・ロック&C.L.スムースなどの曲を使ったDJミックスを数多く作っていて、ここでもこの人らしい巧みな構成は健在。「ワールド・イズ・ユアーズ」の元ネタ「アイ・ラヴ・ミュージック」も使っています。あと、コモンの曲なんかも。

繋ぎのテクニックや意外な曲の並びで聴かせるのではなく、気持ちよくて心地よい場所に曲をはめ込み、流麗な雰囲気を生み出して、聴き手を心地よい酔いの渦に巻き込んでいく作り。ピアノは優雅に踊り、ビートはタイトに締まる、そしてラップはワイルドかつクールに響く……。そんなジャズとヒップホップの共演です。



0 件のコメント:

コメントを投稿