2017年11月1日

ふと覚える異物感……、異様な雰囲気を漂わせるロサンゼルスのヒップホップ集団  ~SATURATION II By BROCKHAMPTON~


どう聴いても音楽の形としてはヒップホップなのだけど、何なのでしょう、この異物感は。フツウのものに見えたのだけど、近くで見てみたら、まったくフツウではない異様なものだったといったような……。

この異物感はたしかにウータン・クランゆずりかも。ゆえにウエスト・コーストのウータン・クランと言われるのもうなずける、ブロックハンプトンなるロサンゼルスのグループの作品。お兄さんがこちらを向いてニッコリのジャケットの本作は『サチュレイション』というシリーズの2作目にあたるもののようです。

ヒップホップの中にクラシカルなソウルを少々、なまめかしいR&Bを少々、ダンスホールを少々、そしてグライムを少々……。そんな具合に練り上げられたトラックがおどろおどろしい雰囲気を漂わせています。怪しげな路地裏に迷い込んで、ヘンなものに出くわしてしまったような感覚ですかね、これは。いや、コワい……。

そのトラックの上で複数のMCが入れ替わり立ち代わりラップしていく作りです。ヤサぐれていて、いかめしい、がらっぱちとも思えるラップがコワいトラックによく合っています。しかし最後の曲では甘い雰囲気を漂わせていて、その終わり方が異物感を増幅させているような……。それがまた異様でもあります。

ブロックハンプトンのことはこのページこのページに詳しく書いてあるので、チェックしてみてください。



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