レゲエやダブの名盤ガイドに必ずと言っていいほど取り上げられる、リー・ペリーが1976年にリリースした『スーパー・エイプ』。これはその作品を、ペリーが自身のツアーに同行するニューヨークのサウンドシステムであるサブアトミック・サウンド・システムと共に作り直したものです。
作り直したというのが正しい表現なのか分からないので、調べてみたら、レコード店やメディアの説明ではリ・ワーク、リ・イメージという言葉を使っていました。私は1976年の音を、これをリリースした2017年当時の音にアップデートすることを試みた作品なのではないかと、そう解釈しています。
彩り豊かな音や少し妖しげな雰囲気はそのままに、低音域はずっしりと重たくなり、これから『スーパー・エイプ』を聴こうとしている人は本作から聴いた方がいいかもしれません。妖艶かつたくましい、アリ・アップのヴォーカルが響く「アンダーグラウンド・ルーツ」はやっぱり好きです。