The Day's Sounds, The Day's Words
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2022年10月17日
1973年のボブ・マーリー ~Capitol Session '73 By Bob Marley & The Wailers~ (2021 Release)
いまさらボブ・マーリーかよと言われそうですが、ボブ・マーリーです。タイトル通り、1973年にハリウッドのキャピトル・レコード・タワーで行ったセッションの模様を録音したライヴ・アルバム。
ごつごつとした質感の装飾のない無骨な演奏、そして包み込むようなあたたかみと鋭い切れ味が混ざり合ったようなマーリーの歌声がクール! ザラついたキーボードの音が滑り込むようにして鳴ってスタートする5曲目「バーニン・アンド・ルーティン」の緊張感にシビれます。
2022年10月13日
南国の夜のおだやかな風に吹かれて ~Here Alone By Matthieu Beck~ (2022 Release)
ほがらかな雰囲気のユルいダブ、もしくはポップなバレアリック? 聴いていると、ほんのりとあたたく、湿り気のある南国の夜の風に吹かれている感覚を覚えます。気持ちはおだやかになり、心地よくトリップして、何かをすることがおっくうになってしまいそうです。
作者はマシュー・ベックというイギリスのクリエイター。落ち着いたリズムのドラムの上でキーボードやフェンダーローズ、フルートなどの楽器の音が気持ちよさそうに踊っています。リラックスのひとときにぜひどうぞ。
Here Alone by Matthieu Beck
2022年7月4日
ソウル、ヒップホップ、ジャズ……、黒人音楽を自由に絡み合わせながら ~Remember Your North Star By Yaya Bey~ (2022 Release)
ネオ・ソウルとヒップホップを軽やかに、ゆるやかに行き来する歌声がまずは素晴らしい! そしてジャズやレゲエも絡ませ、気持ちのおもむくままに音楽を混ぜ合わせていく雰囲気が伝わってくる、そんなところもいい! アメリカの女性シンガーソングライター、ヤヤ・ベイのデビュー作です。
全18曲で構成されていて、曲数は多めですが、トータルタイムは約34分でわりとコンパクト。軽やかに、ゆるやかにヤヤ・ベイの歌声を楽しめます。
2022年5月5日
くつろぎの境地へと誘われ ~Where The Round Things Live By Loris S. Sarid & Innis Chonnel~ (2022 Release)
リゾート感とリラックス感があふれる、たまらなく心地よい音楽。気持ちはくつろぎの境地へ……、そんな趣きがあります。ほわほわと浮き上がる電子音とスティールバンのような音をアンサンブルの中心に置いた、エレクトロニカやアンビエントにダブを少々加えたような音楽を展開しています。
作者はLoris S. SaridとInnis Chonnelというイタリア出身の2人の人物。本作のリリース元のレーベルである12th Isleはスコットランドにあるそうです。実験電子音楽のレーベルのようですが、ここには実験的といった言葉から連想される小難しさは皆無。気持ちよさそうに流れる音の波におぼれましょう。
Where The Round Things Live by Loris S. Sarid & Innis Chonnel
2021年12月28日
酔わされ、そして癒されて ~西内徹&Yamande By 西内徹&Yamande~ (2021 Release)
優雅にゆったりと揺れるサックスのキリッと甘いメロディに酔わされ、癒されましょう。おだやかな時間を届けるレゲエ/スカ(ヴォーカルが入った1曲以外はインストゥルメンタル)がびっしりと詰まった作品です。
作者はサックス/フルート奏者の西内徹。大人びた落ち着いた雰囲気の中に子供のようなかわいらしさもあり、そして洒脱なところもあり、実にいい空気が流れています。毎日のリラックスタイムにぜひどうぞ。
2021年10月13日
心地よさと緊張感の間で ~cafe a la dub By こだま和文 & HAKASE-SUN~ (2021 Release)
哀愁を漂わせながら、それと同時にストイックな空気も漂わせるレゲエ/ダブ。心地よさと緊張感が混じり合っているような感覚を覚えます。ダブ・トランペッターのこだま和文とレゲエ・キーボーディストのHAKASE-SUNの共作による楽曲です。
広い荒野に佇み音を鳴らしているような屹立した音楽と言いますか……、そんなストイックさ、そして緊張感がたまりません。シンプルなモノクロのジャケットもクール。
2021年6月24日
素晴らしいダブの音の響きに導かれ ~Rising High LP By Tubby Isiah~ (2020 Release)
ずっしりと重いリズムが淡々と刻まれていく、ダブ/ルーツ・ダブが並んだ作品。静かで過激な音と表現できそうな音が響いています。イギリス・ブリストルのジェヴォン・アイヴスと、その父のジェイソン・ケネス・アイヴスからなるユニットによる作品です。
ゆったりとしたテンポ、かつ、同じような雰囲気の曲で統一されていて、そういう作りであるがゆえに聴き手にじっくりと聴かせる、浸らせる作りになっています。2020年代のダブの傑作!と言っておきます。
Rising High LP by Tubby Isiah
2021年3月28日
ゴリラズのめくるめくポップ・ミュージックの世界 ~Song Machine: Season One - Strange Timez By Gorillaz~ (2020 Release)
やっぱり、すごい人です。デーモン・アルバーン。1991年にブラーのヴォーカルとして初めてのアルバムをリリースして、2020年にはゴリラズの首謀者としてこんなにいい曲がそろったアルバムをリリースしてしまうのですから。1曲ごとに違う表情を見せる曲たちにわくわくさせられっぱなしです。
ゴリラズのこの6作目のアルバムは「ソング・マシーン」というプロジェクトの中で1曲ずつ制作した曲を集めたという作品。シングルの寄せ集めという感じでしょうか。全曲シングルとしてリリースしていいほど、クオリティの高い曲が並んでいます。
エレクトロ・ポップ、ヒップホップ、ソウル、ファンク、ダブ……、などが整理されずに雑然と並んでいるような印象を受ける、まとまりのないところが最高に魅力的な華やかな作品。ゴリラズ、そしてデーモン・アルバーン。この人たちの作品は一生追いかけますよ……。
2021年3月10日
暗闇の世界から聴こえてくるダブ ~Dubs & Remixes (2016-2020) By Babe Roots~ (2021 Release)
深いところへ、ふかーいところへ連れて行ってくれる、暗闇の世界で鳴っているようなダブ。なんでしょうか、この暗さは。なかなか出会えないほどの暗さです。メロディ、あるいはリズムパターンといったものよりも、暗い音/音色そのもので聴かせる音楽であるように感じます。
作者はイタリアの2人組、ベイブ・ルーツ。この作品はタイトルの通り、ダブとリミックスを集めたもののようです。ヒタヒタと忍び寄ってくるようなドラムの音だけで異様な空気を感じさせます。下へ下へ、深いところへ……、沈み込んでいきましょう。
Dubs & Remixes (2016-2020) by Babe Roots
2021年2月26日
おだやかなひとときのお供にこのダブを ~Good Good Dub By BLUNDETTO~ (2021 Release)
ダブの上にラテンのフレイヴァーをうっすらとふりかけたような? そんな雰囲気の音楽です。作者はフランスのフランデットというクリエイター。ゆったりとした、おだやかな空気が全体に流れ、南国のあたたかい地域へ連れて行かれる感覚を覚えます。
ルーツ寄りの重量感のあるダブというより、ソウルやラテン、はたまたファンクなどのクリエイターが作るダブといった趣。毎日のリラックタイムに、チルアウトタイムにぜひどうぞ。南国のリゾート地へ行けますよ。
Good Good Dub by BLUNDETTO (Official)
2021年1月29日
最高の才能たちによるダブ・アルバム ~Heavy Rain By Lee "Scratch" Perry~ (2019 Release)
2019年にリリースされたリー・ペリーのアルバム『レインフォード』のダブ・アルバム。ペリーとエイドリアン・シャーウッドが組んで作ったというのだから、悪いはずがないです。そして過去にペリーの作品に参加したトロンボーン奏者、ヴィン・ゴードンも参加したとのことで、これはもう鉄壁の布陣と言っていいのではないでしょうか。
宙を舞うギターやシンバルを繋ぎとめるように鳴るドラム、鮮やかな色彩を加える管楽器、不思議な響きに歪められた電子音……。それぞれの音が様々な方向に散りばめられ、しかし緻密な計算のもとに配置されたかのよう。音は揺れに揺れて、聴き手の心は異世界へ……。いやー、本当に素晴らしい! こういう作品を作ってしまうから、ペリーはずっと特別な存在なのでしょう。
Heavy Rain by Lee "Scratch" Perry
2021年1月20日
世界をさすらうユルいファンク ~Mordechai By Khruangbin~ (2020 Release)
ちょうどいい湯加減の温泉に浸かっているような心地よさを覚えるユルいファンクが中心。オリエンタルというか、エキゾチックというか、そんな雰囲気も全編に流れています。……といったような音楽を展開するアメリカ・テキサスの3人組のバンド、クルアンビンの作品です。
この3作目にして初めてほぼすべての曲にヴォーカルを入れたとのこと。ユルいファンクを軸にしてソウルやダブ、古めかしいクラシックなロックなどをゆらゆらと揺らめくように行ったり来たりしています。ワールド・ミュージックとも言えると思いますが、では、どの国の音楽なのでしょうか?
Mordechai by Khruangbin
2021年1月5日
心はおだやかな南国のリゾート地へと ~Cosmic Shift By Lexx~ (2020 Release)
2021年、あけましておめでとうございます! 今年もどうぞよろしくお願いいたします。2021年になって初めて投稿するこの記事ではバレアリックをベースにして、ネオ・ソウルやレゲエ/ダブ、シンセ・ポップを混ぜたような音楽を展開する、スイスのプロデューサーであるレックスの作品を取り上げます。
色気のある歌のメロディはネオ・ソウルを、重心の低い低音域とゆったりとしたテンポはダブを、きらびやかな電子音はシンセ・ポップを、それぞれ思わせます。聴き進めていくうちに脳内に描かれるのは、南国のリゾート地で静かな夜を過ごしているような感覚……。
半数以上をヴォーカル・トラックが占め、音の心地よさと共にきれいな歌声とメロディを堪能できます。おだやかな心地よい空気が流れる作品。聴いているあいだ、そして聞き終わったあとは心をスッと落ち着かせてくれるはずです。
Cosmic Shift by Lexx
2020年12月30日
ダブの名盤、スーパー・エイプが2017年にリリースされていたら…… ~Super Ape Returns To Conquer By Lee "Scratch" Perry & Subatomic Sound System~ (2017 Release)
レゲエやダブの名盤ガイドに必ずと言っていいほど取り上げられる、リー・ペリーが1976年にリリースした『スーパー・エイプ』。これはその作品を、ペリーが自身のツアーに同行するニューヨークのサウンドシステムであるサブアトミック・サウンド・システムと共に作り直したものです。
作り直したというのが正しい表現なのか分からないので、調べてみたら、レコード店やメディアの説明ではリ・ワーク、リ・イメージという言葉を使っていました。私は1976年の音を、これをリリースした2017年当時の音にアップデートすることを試みた作品なのではないかと、そう解釈しています。
彩り豊かな音や少し妖しげな雰囲気はそのままに、低音域はずっしりと重たくなり、これから『スーパー・エイプ』を聴こうとしている人は本作から聴いた方がいいかもしれません。妖艶かつたくましい、アリ・アップのヴォーカルが響く「アンダーグラウンド・ルーツ」はやっぱり好きです。
Super Ape Returns To Conquer by Lee "Scratch" Perry & Subatomic Sound System
2020年9月1日
でっかい音で聴きたいヘヴィなダブ ~Transformed in Dub By Dubkasm~ (2010 Release)
重く、深く沈み込んでいくダブを聴きたい方はぜひこれを。ニュー・ルーツ、デジタル・ダブといった趣の重量感のある音楽を聴くことができます。DJストライダとディジステップからなるイギリス・ブリストルのユニット、ダブカズムのアルバム『トランスフォーム・アイ』のダブ・アルバムです。
重心の低いベースの音と重たいドラムの音の上を、ヴォイス・サンプルやエレクトリック・ギターの音が飛び交い、聴き手を暗い地下の空間へと引きずり込んでいくかのよう。太くて重いワイルドな音もかっこよく、怪しくワイザツな雰囲気を漂わせているのもいいです。
Transformed in Dub by Dubkasm
2020年8月16日
光り輝くルーツ・ダブの世界が再び…… ~Sounds Almighty By nat birchall~ (2018 Release)
イギリスのジャズ・シーンを代表するサックス奏者であるナット・バーチャルが2018年にリリースした作品。……ではありますが、ここでは1960~70年代のルーツ・レゲエ、ルーツ・ダブを忠実に再現した音楽を展開しています。
レゲエの歴史におけるレジェンドと言っていいジャマイカのトロンボーン奏者であるヴィン・ゴードンが参加し、隙はありません。ルーツ・レゲエ、ルーツ・ダブ好きの心のど真ん中を射抜く、味わい深い音が隅々にまで行き渡っています。宝石のように音が輝いていますよ、キラキラと……。
この作品が気に入った方はヴィン・ゴードンが2019年にリリースした
こちらの作品
も聞いてみてください。
Sounds Almighty by nat birchall
2020年6月30日
辺境のダンス・ミュージック ~The Goddess Is Dancing By D.K.~ (2020 Release)
ベトナムの霊的儀式ハウドンに使用される踊り/音楽をイメージし……、制作された音楽とのことです。そう聞いてもどういう音楽なのかイメージできませんね……。バレアリックとハウス、ダブ、サイケデリック、ダーク・アンビエントを混ぜ合わせた暗い音楽。言葉で説明するとこんな感じでしょうか。
作者はD.K.というパリで活動するプロデューサー。全編をスピリチュアルな雰囲気が支配し、神聖な踊りのための音楽であるかのよう。タイトルにゴッドという言葉が付いていますしね。レコード店に置いてあったら、レフトフィールドとか、辺境のダンス・ミュージックとか言われていそうな音楽です。
The Goddess Is Dancing by D.K.
2020年5月23日
異国へ導くマッド・プロフェッサーのダブ ~Ariwa 2019 Riddim & Dub Series By Mad Professor~ (2019 Release)
イギリスのプロデューサー、マッド・プロフェッサーがプロデュースしたダブを集めたコンピレーション作品。毎年リリースしている作品の2019年版とのことです。この人の作品なので、悪いはずがないと思いつつ聴いてみたら、やっぱりいい曲が並んでいます。
タイコの音が、ギターの音が、ピアノの音が、そしてホーンの音が宙を飛び交う、異国の地に導くようなダブが並んでいます。どの曲もちょうどいい重さ、ちょうどいい力の抜き加減で、いい気持ちにさせてくれます。
2020年5月12日
沈み込むドラムとベースの旋律に導かれ…… ~Overdubbed By Sly & Robbie meet Dubmatix~ (2018 Release)
深く沈み込むドラムとベースが深いところまで連れて行ってくれます。ジャマイカの国宝とも言われるリズム隊――スライ・ダンバー(ドラム)、ロビー・シェイクスピア(ベース)――と、カナダのプロデューサーであるダブマトリックスがタッグを組み、重たいダブを展開しています。
音楽のスタイルはルーツ・ダブとデジタル・ダブの間を行くといった感じでしょうか。重量感のある低音域の上をギターやキーボード、トロンボーンなどの楽器の音、そして声が幽玄に舞う……、そんな作りの曲が並んでいます。インストゥルメンタルを中心とし、ヴォーカル・トラックを挟んだ全17曲。
Sly & Robbie meet Dubmatix - Overdubbed by Sly & Robbie, Prince Alla, Megative, Pato Irie, Treson, Screechy Dan
2020年4月19日
ハンモックに揺られるような心地よさを ~Everyday Special Mix By mellowmoood~
サウンドクラウドにアップされていた、心がスーッと晴れていくような気持ちのいいDJミックス。5年も前にアップされたものですが、とても気持ちがいいので取り上げます。女性シンガーのアスカ・アンドウが自身が主催するパーティのために作ったもののようです。
気持ちよく、そして心地よく揺れる、ラヴァーズ・ロックやユルめのソウルが中心。あとはボサノヴァが少々。徐々に暖かくなっていくこれからの季節にちょうどよさそうです。天気のいい休日のBGMにしてみてはいかがでしょう。
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