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2020年9月3日

ディープ・ハウス、テック・ハウス・ラヴァーに捧ぐ ~Prisma By Aril Brikha~ (2020 Release)


スウェーデン在住のクリエイターであるアリル・ブリッカによるディープ・ハウス、テック・ハウスのど真ん中を行く素晴らしい作品。いやー、本当に素晴らしいです。特別凝ったところや変わったところはなく、それゆえに曲の良さが際立っている、そんな印象を受けます。

力強くしなやかに躍動する低音域の音の上に、美しい旋律を描くシンセサイザーの音が乗る、ヒネりのない、正攻法で作ったような曲が中心。ダンス・ミュージックにカテゴライズされる音楽なので、躍らせる要素はもちろんありつつ、それと同時に磨き抜かれた音の美しさを堪能できます。

2020年6月17日

夏仕様の電子音楽 ~Sometime Somewhere By Auto&mst~ (2020 Release)


夏を想起させるジャケットのイラストも、そして音も、すべてが夏仕様。夏の夕暮れ時に聴いたらきっと気持ちいいはず。そんなことを思わせる音楽が並んでいます。電子音楽家のAutoとギタリストのmstからなる、Auto&mstという日本のユニットのEP作品です。

音楽のジャンルとしてはエレクトロニカ、あるいはバレアリックといったあたりでしょうか。夏になるとさわやかなギター・ポップを聴きたくなるという人も多いと思います。そこにこの電子音楽も加わりそうです。


2020年4月30日

夜空を気持ちよさそうに舞う音の粒 ~Pure Water (Inspired by 'the Outlaw Ocean' a Book by Ian Urbina) By Teen Daze & Ian Urbina~ (2020 Release)


アンビエントとエレクトロニカ、ポスト・クラシカルのちょうど真ん中を浮遊する、あまりに心地よい音に心も浮遊します。カナダのクリエイターであるティーン・デイズによる作品。……なのですが、ティーン・デイズの横に並ぶイアン・ウービナなる人物が何者なのかは分からず……。

まあ、それは置いておいて、ゆったりとしたテンポを刻むドラムの上をピアノやギター、そして電子音が気持ちよさそうに漂う音楽の気持ちよさに浸りましょう。夜、寝る前に聴けば、いい夢を見れそうです。

2020年4月14日

黄昏時のポップ・ミュージック ~瀬戸際のマーマレード / SUIMENKA Destiny By Nao Kodama × Kan Sano~


この歌でほっとひと息……。心落ち着くひとときを与えてくれるおだやかな歌を聴かせる、シンガーの児玉奈央とプロデューサー/シンガーのKan Sanoの共作による作品です。児玉の「きみだけのマジックアワー」という曲のリミックスをSanoが担当したことがきっかけとなり、今回の共作に至ったとのこと。

昼間のあたたかさがうっすらと残る春の夕暮れ時を思わせる「瀬戸際のマーマレード」、電子音がクールに舞う「SUIMENKA Destiny」の2曲を収録。ふわふわとした心地よい雰囲気に揺られましょう。



2020年3月7日

台湾からやって来たドリーム・ポップ ~Best Comedy By The Fur.~


今回取り上げるのは台湾の男女4人組のバンド、ザ・ファー。彼らが奏でるのは実にステキばドリーム・ポップ。台湾にもこの手の音楽を演奏するバンドがあったのか!と、つい思ってしまいますが、そう思ってしまうはわたしの視野がせまいと言いますか、よくないところだと思います。

まあ、それは置いておいて、この『ベスト・コメディ』はザ・ファーが2019年にリリースしたシングル作。ドリーム・ポップと日本のシティ・ポップを絡めた音楽を聴かせています。すっきりとした、品のある演奏も素晴らしく、女性シンガー、サヴァンナの少女のような歌声もとてもいい。普通の歌声なのだけれど、それでも惹きつけるピュアな輝きがある……、そんな歌声です。

2020年2月22日

スウェーデンから届いたメロウ・ダウンテンポ ~Life's a party and you're not invited By Arvo to me~


甘く美しく、たゆたうように……。そんなふうにゆったりと流れていくダウンテンポ。作者はArvo to meと書いて、アーヴォ・トゥー・ミーと読むのでしょうか。スウェーデンのビートメイカーによる作品です。

深く沈み込む重い低音域の音は、夜の闇に溶け込んでいくようなしっとりとした質感があってとても心地よく、その上に乗るキーボードのメロウなメロディはとても甘い、気持ちよく酔わせてくれる音楽です。この音楽と共にいいチルアウトの時間を過ごせそう。夜、寝る前のひとときにどうぞ。

2020年2月6日

トロ・イ・モアによるドリーミーなアンビエント ~smartbeats - EP By Toro y Moi~


アップルミュージックのアンビエントのプレイリストを再生し、流れてきたのがこの作品の1曲目「フロウ」。そして誰の曲なのかと思って作者を見てみたら、トロ・イ・モアではありませんか。トロ・イ・モア……。この人はこの手のドリーミーなアンビエントを作っていたのですね。

2019年作の『アウター・ピース』ではダンサブルなドリーム・ポップを聴かせていましたが、この作品では気持ちよさそうにたゆたう電子音の中に、声やキーボードの音の断片を散りばめたアンビエントを聴かせています。寝る前に聴いたら、いい夢を見れそうです。心地よい音の波に飲み込まれましょう。

2020年1月13日

極上のチルアウト・トラックにおぼれましょう ~Coastlines By Coastlines~


キーボードが、ギターが、ドラムが、ベースが……。すべての音が気持ちよさそうに溶け合っていくような、やさしい抱擁を交わしているような、そんな演奏が展開されています。その演奏から生み出されるのはバレアリックやエレクトロニカを中心にして、ジャズやフュージョンをほんの少し加えた極上のチルアウト・トラック。

コーストラインズはDJ/プロデューサーの池田正典とクロマニヨンのキーボーディストである金子巧の2人からなるユニット。7インチのレコードを何枚かリリースしており、2019年にリリースした本作がフル・アルバムとしては初めての作品です。

コーストライン(Coastline)という単語は海岸線という意味とのこと。このユニットが奏でようとしているのは、海岸線に吹く心地よい風のような音楽なのでしょうか? この作品を聴きながら、ふとそう思いました。心地よいまどろみの中へ、さあ、飛び込みましょう。



2020年1月8日

ワイルドに、そして甘くなまめかしく ~Irony Beattape By Green Assassin Dollar~


アンダーグラウンドの香りをまとったワイルドなヒップホップ、甘くなまめかしいソウル、海の底に沈み込んでいくような重たい低音域の音……。そういった音たちを絡みつけた日本人ビートメイカー、グリーン・アサシン・ダラーの作品です。リリースは2019年のよう。

アップル・ミュージックにグリーン・アサシン・ダラーの作品が数多くアップされておりまして、これはその中のひとつです。若干古めかしいイナタいソウルやR&Bをヒップホップに結び付けて、こんなにかっこいいインストゥルメンタル・ヒップホップを生み出すこの才能……。いやはや、素晴らしいです。

2019年12月31日

あくまでもクールに ~Green By Robohands~


熱くなることのない、淡々としたクールな演奏。この温度がとても心地よく感じられます。ヒップホップっぽいドラムの上でピアノが、サックスが凛々しく踊る、そんなジャズを聴かせています。

本作はアンディ・バクスターというイギリスのマルチ・インストゥルメンタリストによるロボハンズなるプロジェクトの作品。リリースは2018年5月。ここでバクスターはほぼすべての楽器を演奏しているようです。

外に向かってエネルギーを放射していくようなムードよりも、スタジオにこもって音を積み上げていくような内省的なムードを強く感じます。クールな印象を受けるのはそういうムードがあるからでしょう。クールな音楽が好きな人に届きますように。

2019年12月27日

さあ、夢の中へ…… ~Anicca By Teebs~


深い深~い森の中から生まれてきたような、幻想的なエレクトロニカ。現代的な電子音楽なのだけれど、太古の昔からあったような……? そんな原始的とも思えるリズムが鳴り、キラキラと輝く電子音や弦楽器の音が鳴る、アメリカのクリエイターであるティーブスの通算3作目となるアルバムです。

ヴォーカルが入っている曲とインストゥルメンタルの割合はだいたい半々ぐらいで、音が幻想的なら、声も幻想的。聴いていると、映画『もののけ姫』の世界に連れて行かれる感覚を覚えます。美しく、夢の中にいるような空間が目の前に広がります。

2019年12月24日

ドリーミーで、ダンサブルで、グルーヴィーなポップ・ソング ~Oncle Jazz By Men I Trust~


終始ドリーミー。そして時々ダンサブルで、時々グルーヴィーなドリーム・ポップ。カナダの3人組のバンド、メン・アイ・トラストの通算3作目にあたる本作に収められているのはそんな音楽です。

ベースを担当する女性シンガー、ジェシー・キャロンのささやくような可憐な歌声と力の抜けた洒脱な演奏が実にクール! ほぼすべての曲が2~3分台にまとめられており、すっきりとした簡潔なアレンジが施された、甘くクールなポップ・ソングが並んでいます。

エヴリシング・バット・ザ・ガールのドリーム・ポップ版とも言えそう。全24曲でトータルタイムが約72分というなかなかのヴォリュームがあるので、存分に楽しめます。





2019年12月21日

古のソウルとヒップホップの間に生まれ落ちた音楽 ~Black Beans By Choosey & Exile~


古めかしくて、なつかしさを感じる、クラシカルなソウルの香りをたっぷりと含んだトラックに、まずはおやっと思わされるのではないでしょうか。ヒップホップのトラックらしいイカツさはそれほどなく、古典的なソウルの味わいがある……、なんて書きたくなります。

アメリカのトラックメイカーであるエグザイルが手がけた、そんなトラックの上にMCのチュージーによるラップが乗っていく、エグザイルとチュージーの共作。ではなく、エグザイルのプロデュースによるチュージーの2作目という作品です。

チュージーは終始軽快に切れ味鋭く、そして余裕たっぷりに言葉をつないでいきます。古のソウルとヒップホップが交錯する、ブラック・ミュージックの真髄を味わえる……、と書くとおおげさ? おおげさだとしても、2019年にリリースされたかっこいいヒップホップのアルバムのひとつです。

2019年12月19日

1日の終わりはこの穏やかなダウンテンポで ~Migration By goosetaf~


甘く穏やかなひとときをどうぞ。ゆったりとしたダウンテンポの中に甘口のソウルとジャズを加えたこの音楽が、心地よいチルアウトに導いてくれることでしょう。作者はアメリカ・シアトルのgoosetafと名乗るビートメイカーです。

オランダのチルホップ・レコーズからのリリースとあって、このレーベルらしい心地よさを存分に味わうことができます。そして気持ちよくたゆたうような浮遊感と、おしゃれさもあり、とてもいい雰囲気。これもまた1日の終わりに聴く音楽です。

2019年12月15日

アウトサイダーによるビート・ミュージック ~one on each planet By Samiyam~


ザラザラとした粗い質感の音がやっぱり魅力。そしてアウトサイダーっぽい雰囲気が実にかっこいい、アメリカのビートメイカーであるサムアイアムの作品です。約15分という短い尺の作品なので、あっという間に終わります。

ここで展開されるのはクラシカルなソウルとアンダーグラウンドの香りをたっぷり含んだヒップホップが混ざり合った音楽。異端児によるヒップホップの世界へどうぞ。

2019年12月5日

一日の終わりに、一週間の終わりに、一年の終わりに、このヒップホップを ~Miraroma By Jambo Lacquer~


ドラマティックで、ほんの少しの切なさを感じるヒップホップ(MCのチプルソが参加した7曲目「LIGHT」以外はインストゥルメンタル)。幼い頃、楽しかった1日が終わるとき、切なさを感じることはなかったでしょうか。この作品にある切なさはそんな感覚に似ています。

作者はジャンボラッカーと名乗る大阪のビートメイカー。あたたかみのあるソウルとジャズ、そしてタフなヒップホップが混ざり合い、ほっこりとしたあたたかさと、やさしさに溢れた作品に仕上げています。夕暮れ時から日が沈むまでの間を音で描いた音楽……、これはそんな音楽であるかのようです。

2019年11月26日

心躍り、心和む、ジャジーなインストゥルメンタル・ヒップホップ ~Midnite Prowler B-Side By 1Co.INR~


ビートの上でジャジーなこじゃれたエレクトリック・ピアノが弾むように華麗に踊る……。ここで展開されるのは、そんなインストゥルメンタル・ヒップホップ。作者は1Co.INRと書いて、ワンコイナリと読むという日本人ビートメイカーです。ビートメイカーが作るジャズとでもいったところでしょうか。

ところどころで少し不穏な空気を生みはするものの、基調となっているのはゆったりと、まったりとした落ち着いた雰囲気。最後まで気持ちよく、心地よく聴けます。踊るエレクトリック・ピアノのメロディに聴き手の心も躍り、そして和みます。

2019年11月19日

毎日のチルアウトタイムにこのビートを、このインストゥルメンタル・ヒップホップを Vol.4 ~Imperfections 2 By oatmello~


しっとりとしていて、穏やかなインストゥルメンタル・ヒップホップ。ほっこりとした穏やかな空気と心地よい温もり、そしてほんの少しの切なさを感じます。ここではないどこか別の場所へ連れて行ってくれそうな、いい夢を見せてくれそうな、そんな音楽です。

作者はアメリカのOatmelloなるビートメイカー。シンプルなリズムの上にジャズのテイストを含んだこじゃれた雰囲気のピアノや管楽器の音、気持ちよさそうにフワリと宙に浮かぶ電子音が乗っていく作りの曲が並んでいます。毎日のチルアウトのひとときにぜひどうぞ。いいチルアウトの時間を過ごせます。

2019年11月18日

幻想的な美しい空間が広がるハウス・ミュージック ~Venq Tolep By Robag Wruhme~


淡々と進行していく、クールな印象を与えるディープ・ハウス、もしくはミニマル・ハウスといった趣の音楽。ドイツのクリエイターであるロバック・ルーメの作品です。淡々としていながら、それでいてドラマティックな、そして幻想的な空間が広がる作品に仕上がっています。

ダンス・ミュージックらしいリズムからは遠く離れた、ただ時を刻むようなリズム、美しくたゆたう電子音、効果的に挿し込まれるヴォイス・サンプル、ユニークな雰囲気の金属音。これらを重ね合わせ、良質なアンビエントやエレクトロニカに通じる美しさを持ったハウス・ミュージックを展開しています。

2019年10月21日

しっとりとした夜を…… ~Dreams of Levi By B-Side & Sixcube~


夜、ぼーっとするときに、そんなときにはこれを。……と、おすすめしたいおだやかなダウンテンポ。しっとりとした音が何とも心地よく響く、ダウンテンポにソウルとヒップホップを結び付けたような音楽です。

B-Side、そしてSixcubeと名乗る2人のドイツのビートメイカーによる作品。ジャケットのさわやかさも音に反映されていて、1日の終わりに心を浄化してくれそうです。