2020年8月16日

光り輝くルーツ・ダブの世界が再び…… ~Sounds Almighty By nat birchall~ (2018 Release)


イギリスのジャズ・シーンを代表するサックス奏者であるナット・バーチャルが2018年にリリースした作品。……ではありますが、ここでは1960~70年代のルーツ・レゲエ、ルーツ・ダブを忠実に再現した音楽を展開しています。

レゲエの歴史におけるレジェンドと言っていいジャマイカのトロンボーン奏者であるヴィン・ゴードンが参加し、隙はありません。ルーツ・レゲエ、ルーツ・ダブ好きの心のど真ん中を射抜く、味わい深い音が隅々にまで行き渡っています。宝石のように音が輝いていますよ、キラキラと……。

この作品が気に入った方はヴィン・ゴードンが2019年にリリースしたこちらの作品も聞いてみてください。

2020年8月13日

真夜中に寄り添うように ~Ocean Park By Danny Clay~ (2020 Release)


電子音、弦楽器、そして声……。そういった音たちが重なり合いながら、ゆったりとたゆたうように流れていくアンビエント。やや暗い印象を与える音は美しく、うっすらと鳴るノイズは心地よく感じられます。

夜の深い時間に合うこの作品の作者は、アメリカ在住のダニー・クレイというクリエイター。ダーク・アンビエントやドローンが好きな人は好きになると思います。

2020年8月9日

一日の終わりを彩る電子音楽 ~Causers of This (Instrumentals) By Toro y Moi~ (2020 Release)

トロ・イ・モワことチャズ・ベアーが2010年にリリースしたデビュー作のインストゥルメンタル版。正式な新作と言える作品ではありませんが、聴きごたえはじゅうぶん。一日の終わりに疲れた体を癒し、いい気持ちに、楽しい気持ちにさせてくれる曲が並んでいます。

良質なドリーム・ポップやエレクトロニカに通じる心地よい浮遊感とダンス・ミュージックにある高揚感、夏の暑い日に気持ちよく感じる涼しい風のような清涼感。それらが混ざり合った電子音楽を展開し、ここではない場所へと連れて行ってくれます。

2020年8月8日

南国の仕様のインストゥメンタル・ヒップホップ ~Off Topic By Bonus Points~ (2020 Release)

南国のあたたかい風をまとったインストゥルメンタル・ヒップホップ。ジャケットも南国仕様。夏によく合いそうな曲が並んでいます。アメリカ出身のボーナス・ポインツなるビートメイカーによる作品です。

こじゃれたジャズを絡ませたり、ハワイアンっぽい感じの音楽を絡ませたりしていて、夏のリゾート地のような雰囲気を演出しています。気持ちはおだやかな南国へと……、連れて行ってくれそうです。

2020年8月2日

平和でおだやかな空気が流れるアンビエント、エレクトロニカ、ニュー・エイジ ~Fools' Harp Vol. 1 By Fools~ (2020 Release)


ふわふわと宙に舞うふんわりとした感触のやわらかな音が心地よく響く、アンビエント、エレクトロニカ、ニュー・エイジといった音楽が並ぶ作品。電子音にはサイケデリックなところがあったり、リズムには民族音楽っぽいところがあったりして、異国の地へと導かれるようです。異国の地とはインド? そんなことを思わせます。

本作はアメリカのインディ・ロック・バンド、グリズリー・ベアのドラマーであるクリストファー・ベアのソロ作品。すべての楽器を一人でプレイし、制作したとのこと。きれいな空気が流れる自然豊かな平和な土地で制作されたのでしょうか。ヤサぐれた心を丸っこくしてくれる、ピースフルな雰囲気が広がる大傑作です。