ダブから抽出した重たいビートが深く深く沈む……。ヴォイス・サンプルやシンセサイザーの音はぼんやりと現れ、淡くにじむように、なまめかしく響き、そして消えていく……。デジタル・ダブと無骨なヒップホップがくっついたようなインストゥルメンタルを展開する、ブダモンクとフィッツ・アンブローズによる作品です。
無骨で男臭く、野蛮な雰囲気の中に、ソウルやR&Bから持ってきたような甘さと色気のある音がうっすらと混ざっていて、それがもうたまりません。健康的な色気とはこのことでしょうか。あまりにセクシーな音にクラっと……、してしまいそうです。
才能ある2人のビートメイカーが組んだ作品なのだから、いいに決まってるだろうと思って聴いたら、やっぱりよかった。最後の曲「wavery」で登場するスラックのラップは暗がりに灯る、あたたかい灯りのようで感動的。
感動……という言葉が適切なのかどうか分からないなぁと思いつつも、これ以外の言葉が見当たらないので、こう書いておきます。とてもいい終わり方です。
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