2017年2月6日

深い海の底へと沈み込む、美しく輝くダビーな音 ~Deep Dive Dub By Dub Spencer & Trance Hill~


深く……、とにかく深く……、そして低く……。海の底に引きずり込まれるのではないかと、そんなことを思わせるほど、深く低く沈み込んでいく低音域……。タイトルの通り、深く沈み込むダブ……! 海の底へと誘うのはダブ・スペンサー&トランス・ヒルなるスイスの4人組のバンドです。これが通算9作目の作品だと思われます。

磨きに磨かれた、研ぎ澄まされた美しい光沢感をたたえたギターやベース、ドラムの音がウネりを伴いながら一体となって、押し寄せては引いていくかのように展開していきます。音楽的にはテクノやエレクトロニカを通過した世代が奏でるサイケデリックなダブといったところ。

一度深い海の底へ行ってしまったら、もうずっとそのまま。最初から最後までほぼ同じテンションの深く沈み込んでいく曲が続きます。メタリックな感触を覚える、硬質な冷たい音が海の底で明滅する光のように、聴こえてきては消えていく……。このバンドは海の底から聴こえてくる音を再現しているのでしょうか? ジャケットもそんな感じだし……。



0 件のコメント:

コメントを投稿