エレクトロニカ、ダウンテンポ、バレアリック、ジャズ……、といったあたりを横断する、いや、もっと広い範囲に渡るでしょうか……。日本人クリエイター、カームのライヴ・アルバムです。ゆったりとしたテンポで余裕たっぷりに、空に昇るような大らかな演奏を聴くことができます。
何よりも素晴らしいのは緊張と弛緩のバランス。チルアウト寄りの音楽、そして全11曲で2時間超えというヴォリュームの作品の中でありながらも緩むことはなく、最後まで一本の筋がびしっと通った音楽を堪能できます。たゆたうような心地よさの中に程よい緊張感がある、という感じです。
活動20周年を記念したライヴの模様を収録したもので、それにふさわしく、カームの音楽の素晴らしさが隅々まで行き渡っています。カームの音楽が好きな人にも、まだこの音楽に触れたことのない人にも届けたい作品です。
0 件のコメント:
コメントを投稿