2017年3月20日

この心地よいヒップホップのような毎日を送ることができたなら…… ~Everyday life By matatabi~


自分の日常にあるリアルなことを表現するのがヒップホップだというのなら、これもまさにヒップホップ。とはいえ、自分の日常がこの音楽のように心地よいのかと聞かれたら? うーん、どうなのでしょう、こんなに心地よくはないか……。

毎日の生活というタイトルのこの作品。ここにある音楽のようにほのぼのとした心地よい毎日を送りたいものです。おだやかで、やさしくて、ユルい。そしてユーモアがある。のんびりとした気持ちのいい空気が流れる天気のいい休日のよう……。ここではそんな雰囲気のインストゥルメンタル・ヒップホップが展開されています。

作者である日本人ビートメイカーのmatatabiは、この手のユルいヒップホップの名手と言っていいですね。いやはや、まったくすばらしい! この人らしい、すっとぼけた感じ。それがここでもばっちりハマっています。

太陽の光を浴びて色あせたような音、古いビデオテープを古いビデオデッキで再生したら聴こえてくるような音。ここにあるそういう音たちがこんなにも心地よく、気持ちよく響くとは……。また、そういう音をヒップホップに持ち込んでいるというのだから、実に新鮮。

ローファイ、という言葉では表現できない、表現しきれないニュアンスの音。この音にのんびりと浸ろうではありませんか! お茶でも飲みながら。この作品のトータルタイムは約38分。心地よい38分を保証します。



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