ヒップホップからエレクトロニカに接近し、そのあいだをのらりくらり……。どちらとも取れないあたりをさまよいながら、しかしそれでも最後はヒップホップに着地する日本人ビートメイカー、GeminisAzulの作品。
日本の庶民のヒップホップといった印象を受けます。この作品からほっこり感を覚えるのはその印象ゆえでしょうか。春の日差しを思わせる、きらびやかなあたたかい光をまとったローファイな音が耳にやさしく響きます。
わたしたちの日常にほっと一息。日常の隙間にこのおだやかなヒップホップがなごみのひとときを届けます。さあ、それではチルしましょうか。この音楽はそんなことを言っているかのよう。
そして生真面目な音楽は作りませんよと言っているかのごときユーモアを振りまきつつ、時にホロリとさせるリリカルなメロディをスッと挟み込むところが、この人の音楽を特徴的なものにしているように思います。
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