2015年2月18日

ちょっと怪しげな南国の夜? そんな雰囲気を漂わせるヒップホップとダウンテンポの融合 ~Lisa EP By Kuchenmann & Vertiqua~


昨日紹介したJoe Spaceの作品に近いテイストの作品を紹介します。KuchenmannというMCと、Vertiquaというトラックメイカー/プロデューサーからなるユニットのEP作品です。ドイツのヒップホップレーベルであるレディオ・ジューシーからリリースされています。

このユニットが展開するのはダウンテンポとエレクトロニカを混ぜ合わせて、ヒップホップに落とし込んだ音楽。奥の方で静かに、ひっそりと鳴るビートが心地よく響いています。

そしてJoe Spaceの作品に近いと書いたのは、この作品にも南国っぽい雰囲気があるからです。とは言っても、南国のまぶしい太陽!きれいな海!みたいなはっちゃけた雰囲気ではなく、静まり返ったちょっと怪しげな南国の夜……、みたいな雰囲気を漂わせています。

MCのKuchenmannは落ち着いた語り口のポエトリー・リーディングに近いところもあるラップを聴かせます。ゲストMCを加えることにより、彩りをほんの少し増している曲があるのもいいですね。女性MCが参加した6曲目「Kleiner Ozean」ではそのことが分かるかも。

個人的なベスト・トラックはリリカルな雰囲気を漂わせる、ゆったりとしたトラックの上に、Kuchenmannが素早く言葉を乗せていく8曲目「Restart」です。



0 件のコメント:

コメントを投稿