2018年3月26日

しっとりと、そしてセクシーに鳴り響くハウス・ミュージック ~Come Back 2 Me By 77 Karat Gold~


洗練されたアーバンな雰囲気、そして黒人音楽らしい黒さと艶っぽい色気をまとったセクシーなハウス・ミュージック。もしくはディスコ・ファンク、ディスコ・ブギー。全体を引っ張るような4つ打ちのバスドラムがズムズムと気持ちよく鳴っています。

77・カラット・ゴールドって新人かな?と思ったら、グルーヴマン・スポットとソースエイティワンという2人の日本人によるプロジェクトでした。このツワモノ2人が組めば、こういうクールな音楽を作るでしょう。

2曲ともダンサブルと言えば、たしかにダンサブルな曲ですが、心地よい疲れを癒すようなレイドバックした空気を漂わせ、気持ちをアッパーに……というより、気持ちをしっとりと……させてくれます。



2018年3月20日

心地よいビートが揺れる、ゆりかごのように揺れる ~by my pace By Yotaro~


音がウトウトしている……。これは春の眠りのような心地よさ? もしくはこれ以上ないと言えるほど、ちょうどいい温度のぬるかんの日本酒を飲んでホンワリと酔っぱらったときの気持ちよさ? そんな感覚を覚えるインストゥルメンタル・ヒップホップ。日本人ビートメイカー、ヨータローの作品です。

ヨータローのこれまでの作品の中でもっともチルアウト感がある作品かもしれません。半分眠っているかのようにおだやかに鳴る丸っこいリズムと、ほわほわーっと軽やかに浮遊する電子音が重なり合い心地よい空気を生んでいます。

ややザラッとしたローファイな質感の音、古いソウルのレコードから持ってきたような温もりのある音、ブーム・バップゆずりの厚みのある音。これらがバランスよく混ぜ合わされています。



2018年3月17日

ヒップホップとソウルの理想的な出会いがここに ~DUST​.​BEATTAPE [REISSURE] By GREEN ASSASSIN DOLLAR~


ワイルド、しかし、メランコリック……。そしてハードでタフで野蛮で、切なくて美しい……。ここではそんなヒップホップが展開されています。作者は日本人ビートメイカーのグリーン・アサシン・ダラー。すばらしいビートメイカーがまたしてもすばらしい作品を届けてくれました。

古めかしい甘めのジャズとねっとりとした質感のなまめかしいソウル、それからマッドリブやJ・ディラからゆずり受けた、アンダーグラウンドの香りを濃厚に漂わせるヒップホップのテイストを絡めています。無骨でいて、それと同時になまめかしくねっとりと……。この音に酔わされます。

ヒップホップとソウルの理想的な融合とはこのことでしょうか。ゴツいばっかりではないし、甘いだけではない、ゴツさと甘さが最高のバランスで絡み合った音がここで鳴っています。



2018年3月11日

スローな生活をこの洒脱なブレイクビーツと共に ~a cup of lofi #1 By The Jazz Hop Café~


お茶を飲んでホッと一息……、お酒を飲んでフゥとまったり……。そんなひとときのBGMにこの作品をどうぞ。イギリスのザ・ジャズ・ホップ・カフェなるレーベルが届けるキュートで洒脱なインストゥルメンタル・ヒップホップ集でございます。

いろいろなことがあわただしく動く、騒がしい世界から切り離された、時間がゆっくりと過ぎていく世界の音楽であるかのよう。とても心地よいチルアウトの時間を提供してくれます。

低く沈み込んでいくゆったりとしたテンポのリズムと、こじゃれていてかわいらしいジャズのテイストを含んだピアノ、そしてクールに舞う電子音を絡めた曲が中心。夜、ヴォリュームを落として、部屋の照明も少し落として、それから聴きましょう。お茶もしくはお酒と共に。



2018年3月8日

このビートが導く先はおだやかなひだまり ~Part Of Colorful City By Sweet William~


おだやかに刻まれるリズムは丸っこく、春の風に運ばれてきたようなピアノのメロディはほっこり……。気持ちよくて心地よい、ほのぼのとしたあたたかい空気に包み込まれるような、あるいは風に吹かれるような感覚を覚えます。

日本人ビートメイカーのスウィート・ウィリアムがここで展開するのは、そんなインストゥルメンタル・ヒップホップ。これを聴いているときは、のんびりとひなたぼっこをしているときに感じる風に、ただ吹かれましょう。



2018年3月5日

静かに、おだやかに、そして眠れとビートがささやく ~Slumber Party - EP By Goodnyght~


おやすみなさい。よく眠りなさい、静かに、おだやかに……。Goodnyghtのビートはそう語りかけるかのよう。タイトルの『スランバー・パーティー』とはパジャマ・パーティーという、10代の少女たちがパジャマ姿で一夜を語り明かすパーティーのことなのだとか。

作者のGoodnyghtなる人物の詳細がよく分からないので、音楽のバックボーンははっきりと分かりません。この作品を聴く限りではヒップホップのビートメイカーなのではないかと思わせる、ヒップホップのビートメイカーによるアンビエント、もしくはダウンテンポといった風の音楽を展開しています。

ほがらかにホンワリと打ち込まれたビート、そしてぼんやりと光る街灯のようなあたたかさを感じさせつつ、ちょっとキュートなところもある電子音……。これらの音が重なり、こたつに入ってほっこりしているかのごとき、ノンビリとした空気を生んでいます。